安房直子記念〜ライラック通りの会

安房直子さんの世界を語り継ぐ

安房さんの世界は、時代を越えて多くの人の心によりそい続けてくれます。
その豊かさをまだ知らない子供たちや、若者、大人たちに、
安房直子さんの作品が広く読み継がれていってほしいと、私たちは願っています。
そのためのいろいろな活動を、みなさんと一緒にやっていきたいと、この会を立ち上げました。


世話人 蓮見けい 窪龍子  スタッフ 佐伯好江  イラスト 仁藤眞理子  ブログ設定 黒田由美

安房直子記念~ライラック通りの会事務局
awanaoko.lilac@gmail.com

盛り上がった 朗読会 於:東京・八王子

「夜のお寺で安房直子のこわ~いお話を聞く会」

 2015年8月2日、八王子の福傳寺で開催した「夜のお寺で安房直子のこわ~いお話を聞く会」は、50名の定員予定のところ、58名の方の参加がありました。

 安房さんのご子息 峰岸亨さんも、カナダから一時帰国中に聞きにいらっしゃいました。峰岸さんは、このような会に出席されるのは初めてとのことでしたが、終了後「この会は素晴らしかった。安房作品には普遍性があることを再認識した」と感想を述べられました。

1.当日のプログラム

(1)表紙

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(2)裏表紙

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2.朗読プログラム―出演者からのひと言

(1)沼のほとり   ★沢柳廸子

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"燁の会”と言う語りのグループで舞台公演を11年続けた。
その間「安房直子作品集」を2回。2回目は追悼公演だった。
ここに、安房さん自筆の葉書が八枚。半分はお礼状で4枚が上演許可への返信。どれにも「どうぞお使い下さい。ただし原文のままでお願いします」と書かれている。
作品を朗読する度、作者が選びに選んだ言葉の重みを感じている。

 

(2)奥さまの耳飾り   ★原郁子

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〈青い色〉と〈死の影〉 ――― 安房直子さんの作品に接するとき、この二つが心をよぎります。
子供のころ大好きだったアンデルセンの「人魚姫」を想い起こさせる本日の作品。若い小夜のあこがれが何を引き起こしてしまうのでしょうか・・・
安房さんの透明な世界を少しでも皆様に届けられたら・・・と思っております。

 

(3)谷間の宿   ★永田陽二

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峠の茶店の主人がイタチを追いかけて激走する表題作など、山に住む生き物たちと人間の交流を描いた連作集「山の童話・風のローラースケート」の一篇です。
安房作品中、屈指の異色作。茶店を訪ねて来た旅人のモノローグをお聞き下さい。
虫が苦手な方、ゴメンナサイ。
 

 

(4)木の葉の魚   ★瀧マキ

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安房直子さんの作品との出会いは、おなじみの「きつねの窓」でしたが、最初に人前で朗読させていただいたのは「鶴の家」でした。そこで初めて、大人のファンタジーだと認識し、すっかり魅せられてしまいました。安房作品は、人間への深い愛と哀しみが綴られているのではないでしょうか。
今日読ませていただく「木の葉の魚」は現代に、人間に、向けられた警告だと思っています。安房さんの想いが皆様に伝わりますように。
 

 

(5)天窓のある家   ★川島昭恵

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安房直子さんの作品に出会ったのは中学の時です
その面白さに一遍で引き込まれ、母と本屋さんに行って並んでる安房さんの本を全部買ってもらい読んでもらいました
そして、ますます大好きになり、今に至っています。
安房さんの世界は不思議で美しい。
そこに潜んでいる悲しさや切なさを見守る安房さんの優しい眼差しを感じます。
 

 

3.参加者のみなさんの感想(要約)

1.読み手の個性がよく出ていた。
2.バックの音がとてもマッチしていてよかった。楽しく聞かせていただきました。
3.とても良い企画だったと思います。
4.照明、BGMも効果的でよかった。出演者のみなさま、素晴らしかったです。
5.大変感動しました。自分で読んでいた時とはまた違う風景が浮かんでくる思いでした。
6.永田さん、大笑いですっかり引き込まれて楽しみました。川島さん、表情がよかった。
7.お寺の会場は面白いと思いましたが、お寺の雰囲気があまり感じられないような気がしました。皆さま、それぞれ個性あふれる朗読、素晴らしかったです。「天窓のある家」、大好きな作品ですが、川島さんの朗読が聞けて嬉しかったです。
8.企画としては面白かった。安房作品を改めて身近に感じることができたが、内容的には、作品の美しさと凄さ、そしてユーモアを現出できている朗読とそうでないものがあり、気になった。1982年「ショートショート」(初出)以来、「谷間の宿」は、安房作品も鏡花に近くなったと印象(今回の企画の中で一番怖い話)と期待していたが、もっと自然体で表現してほしかった。
9.読んだことのない作品だったのですが、伝わってきてよかったです。本堂のようなところを想像していましたが、冷房が効いてよかったです。
10.出入りの時、人がすれ違わないで、一人一人区切りをつけて出入りするとよいと思いました。作品に声がぴったりあう作品を選んだお話は、気持ちが入っていて心地よく聞けました。
11.お寺の境内でやってほしかった。暑くてもよいので。お寺の雰囲気が全くない。それと、音楽がいらないです。自分の中の安房直子の雰囲気と合わなくなるので、無い方がいいです。「木の葉の魚」と「天窓のある家」は、とてもとても良かったです。安房さんの最盛期の作品をチョイスして欲しかったです。
12.久々に安房さんの作品を楽しみました。でも、朗読がこりすぎると、作品の印象が変わってしまうのも感じました。
13.司会者の声が小さくて聞こえなかった。
14.いろいろな形の朗読会があってよいと思います。それが広がりにつながるのではないかと思うですが・・・。芝居に近い出し物、確かにその時は面白かったのですが、後になると安房作品そのものより、パフォーマンスの方が強く残り、違和感が残ります。でも、本当に企画はむずかしいと思います。

 

4.企画演出を終えて   ★永田陽二

真夏の暑い中、ご来場下さいました皆様、ありがとうございました。また今回の趣旨に賛同頂き参加して下さった出演者の方々にもあらためて御礼致します。本当にお疲れさまでした。
 まさかの「怖い話」限定の朗読会。最初は安房直子さんの本流とは少し離れてしまうのでは、との懸念もありましたが、個性的な演者五人の力で、安房作品の持つ輝きをしっかり客席に届けられた、との手応えを感じています。そして何より今回安房さんのご子息の峰岸亨さんに喜んで頂けた事が、最上の幸せでした。
 ともかく演出家の仕事は観客を驚かせドキドキさせ「観て良かった」と思わせる事。もしも次の機会がありましたら、さらなるワクワクをお届けしなければ、なんて考えています。今後は「教会で愛の話(ラブストーリー)」とか「冬の夜にあったか~い話」なんて案が出ております。実現出来ると楽しいですね。

 

5.8月3日朗読会の会計報告

収入:2000円×58人=116,000円、欠席者1名の方からの寄付 2000円
   合計118,000円
支出:①出演料(各出演者によるチケット販売お礼) 44人分×1000円=44,000円
   ②謝礼(会場、機材搬入、音響照明) 50,000円  
   ③事務費(チラシ印刷、プログラム印刷インク代、郵送料、封筒・用紙代、他) 10,907円
   ④参加者用ペットボトルお茶代 4,150円  
   ⑤会合費(打ち合わせ会合費、打ち上げ会補助) 8,832円  
   合計117,889円
残金:111円(ライラック通りの会の会計へ入れる)

 

6.お礼のことば   ★朗読会担当世話人 窪龍子 

 ライラック通りの会が4月に発足してわずか4か月で、今回の朗読会を開催することができたのは、何よりも参加してくださった皆様の安房作品に寄せる熱い思いによるものと、感動を新たにしました。
   4月の会の話し合いで、「お寺でのこわ~いお話を聞く会」の案が出て、企画演出を永田陽二さんにお願いしたところ、快諾してくださいました。会場は、瀧マキさんのご紹介で、福傳寺さんに提供していただくことができました。また、プロまたはセミプロの方という朗読者の募集に5人の方が応募してくださいました。さらに、安倍久美子さんは、永田さんと共に、音響と照明を準備し、当日の操作も引き受けてくださいました。チラシのイラストも安房ファンの方に無償で描いてもらうことができました。
 今回の朗読会が成功裏に終わりましたことに感謝し、この会に関わって下さったすべての方に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

7.次回の朗読会の予定

次回は、冬休みのあいだに、子どもたちを対象とした企画を実現できないかと考え中です。詳細が決まり次第、お知らせします。アイディアやご意見など、お寄せください。

 

                                    以上

  

=お知らせ  ご連絡はこちらに→awanaoko.lilac@gmail.com =

①「安房直子単行本未収録作品 勉強会」 メンバー募集!
 ***そろそろ、始めませんか? 担当世話人は、蓮見です***

  • 会場はとりあえず、保谷の公民館を予定。会合の日時は、11月初めごろでどうでしょう。継続開催日等は、参加メンバーで決めていきます。
  • 安房さんの「単行本未収録作品」に関心がおありの方、カンペキな?収集と共に、どのような形での「作品集」が可能か、話し合い検討していきませんか?

② ブログをご覧になりにくい方は、お申し出ください。

 「ブログ郵送版」をお送りします。

 

ひとこと…
♪秋の夜長を先がけて、コオロギがりゅりゅりゅ・・・とせわしなくうたっています。猛暑、経済や政治の混乱・・・ホントに大変な夏でした。いよいよ秋の始まり、安房さんの豊かな作品が、世界中のみんなに読まれますように(H)