安房直子記念〜ライラック通りの会

安房直子さんの世界を語り継ぐ

安房さんの世界は、時代を越えて多くの人の心によりそい続けてくれます。
その豊かさをまだ知らない子供たちや、若者、大人たちに、
安房直子さんの作品が広く読み継がれていってほしいと、私たちは願っています。
そのためのいろいろな活動を、みなさんと一緒にやっていきたいと、この会を立ち上げました。


スタッフ 安齋明子 窪龍子 佐伯好江 永島志津夫 永田陽二 蓮見けい
イラスト 仁藤眞理子   

安房直子記念~ライラック通りの会事務局
awanaoko.lilac@gmail.com

ライラック通りの春の会 ご報告

2019年4月14日(日)午後2時から、日本女子大学同窓会館・桜楓館において、ライラック通りの会・春の会を開催しました。参加者は子ども2名を含む45名、出演者5名、スタッフ7名で総勢57名とにぎやかな会になりました。

春の日に安房直子のクッキングな話を聴く会

 

出演者の方々から一言
 
「コロッケが五十二」を読んだ川島 昭恵です。

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 私はこれを初めて読んだとき、なんて弾けて愉快なお話なんだろうと思いました。
安房さんの心の中にこんな世界もあるのですね。クッキングなお話をということで、すぐに浮かんだのがこの話です。今回は会場の皆さんと安房さんの弾ける世界をご一緒に分かち合えたらいいなと思いました。

 

すずめのおくりもの」を読んだ永田陽二です

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 当日は天候が危ぶまれましたが雨に当たる事なく無事盛況のうちに公演が行なわれ本当に良かったです。今回演じました「豆腐屋さん」は頑固だけど心の優しい職人さんです。個人的な話ですが父が大工で母が洋裁屋という家庭に育ちましたので安房作品に出て来る様々なお店屋さんにはついつい感情移入してしまいますね。
 構成演出の立場からは、特に短編集「風のローラースケート」の第一話と第二話が続けて上演出来たのが今回の大きな収穫でした。桜楓会館の小空間に峠の茂平茶屋の風景がフワリと浮かんで来るようでした。そして「コロッケ」の躍動感と「ゆきひら」の叙情。皆さん本当にありがとうございました。
安房さんの心の中にこんな世界もあるのですね。クッキングなお話をということで、すぐに浮かんだのがこの話です。今回は会場の皆さんと安房さんの弾ける世界をご一緒に分かち合えたらいいなと思いました。

 

ゆきひらの話」を読んだ野田香苗です

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 安房さんのお話を聴きたい皆さまとの貴重な時間を共有させていただきどうもありがとうございました。秋・冬には「ゆきひらの話」を思い出して下さると私も嬉しく思います。絵本にはりんごの甘煮の作り方も載っています。美味しいので是非お試しくださいませ

 

風のローラースケート」を読んだ森田麻知代です

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 うららかな春の日に、たくさんのお客様と安房直子さんの作品を味わう(まさに味わうような美味しいお話ばかりでした)ことができ、大変嬉しい一日でした。

出演者の皆様はベテランさん揃いで、その中に入れさせていただくのはいささか緊張いたしましたが、とても勉強になり、何より楽しかったです。また、安房直子さんのお話で朗読作品を創りたいと思いました。このような機会をいただけましたこと、感謝いたします。

 

「月夜のテーブルかけ」を読んだ 中村悦子です。

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 安房さんの“クッキングな作品”の多さ!その知識の豊富さに改めて驚きます。春の会の後東北へ出かけた時、たんぽぽの花が一面に咲いている野原を見てすぐ「たんぽぽの花のサラダ」が頭に浮かびました。が、さてどう料理するんだったかな?「お料理レシピ」の本を持ってくればよかった・・・

 

 

スタッフから一言 

音響・照明を担当した 安倍久美子です。

 

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美味しそうな食べ物の数々に、こっそりヨダレを拭きながらのオペレーションでした。作品に登場した食べ物がどうしても頭から離れず、当日の夕食はコロッケと、ベーコンのポトフと、野草(風)のサラダと相成りました!
音響・照明として安房さんの世界の一部に加わることができたことに感謝いたします。

安房直子のお料理レシピ~春夏~』の編著を担当した石川珠美です。

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コロッケ譚の最後にホッとし、コミカルな雀達と親父さんに腹を抱え、「母ちゃん」に涙ぐみ、美味しそうなベーコンには涎が出そうに、生意気な狸に吹き出してしまい・・。

和やかで楽しいひとときでした。レシピ本も、完売です!ありがとうございました。

 

安房直子のお料理レシピ~春夏~』の挿絵を描いた仁藤眞理子です。

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45日間で54カット製作とハードスケジュールでしたが、多くの方にご購入頂きありがとうございました。銀座で個展を開催していた味戸ケイコさんも、良い内容だと言って下さったことが大変嬉しかったです。

 

   春の会 参加者アンケートまとめ( 17人 )

  1. 今回の企画の開催を何でお知りになりましたか
    • ライラック通りの会からのメールや郵送によるお知らせ  8人
    • ライラック通りの会のブログ              2人
    • 出演者からの案内                   3人
    • その他                        4人

  *ネット、友人に誘われて、中瀬幼稚園の保護者の方から

  1. 今回の企画について、総合的にはどのような感想をお持ちになりましたか

  ① とてもよかった                  15人        

    *主人と子どもと、家族3人で来ました。安房さんとお料理の話でとても

     楽しかったです。

  よかった                       2人

  1. 今回の企画について、お気づきの点

*また、楽しみに伺います。

*どの作品も、風景・情景が見えるようで楽しめました。安房さんの作品は、温かく、

 ゆかいですネ。5人ともそれぞれの世界があり、すてきです。

*たくさんのお話が聞けて良かったです。

*作品の選択がよい。よく読み込んで発表している。

*音楽をBGMとして使ったのが、初めてで新鮮でした。今日も良いときを大変ありがとうございました。

*心温まる、とても幸せな空間を、めいっぱい感じることができました。来て良かったです。

*BGMから、何から、、、ステキでした。朗読ってこんなにバリエーション?個性でいっぱいなのですね。大好きな安房さんが、もっと大好きになりました。

*とてもすてきな時間でした!ありがとうございました。

*照明に加え音楽があることで、お話全体がよりよく色づく感じでした。

*とてもよい企画でした。安房さんのお料理好きが生きた朗読でした。

*初めて参加しました。5人それぞれ個性があってとてもよい時間でした。また、読むだけとは違う作品のような感じがしました。

*朗読会は2回目です。朗読は < 静 >と思っていましたが、< 動 >なのにはびっくりしました。動きに目を奪われ、お話がとんでいった所もあります。

*場所が分かりにくかったのですが、案内の方がいらしたので助かりました。

 

  1. 次回以降の企画について、希望されること。

*共通テーマがあるというのは、分かりやすく聴きやすい。この形式をしばらく続け

 て欲しい。音楽の使い方が面白く、テーマをよく引き立てている。新しい演出も発表してもらいたい。

*もう実施しているかもしれませんが、季節をテーマにした朗読会を企画してほしい。

*どういう形の朗読会でもいいものだと思いました。

*次回が楽しみです。

料理本、とても楽しみでした。また、こういうものがあると嬉しいです。安房さん

 の話は食べ物がとても美味しそうなので、朗読ももちろん」楽しかったです。次回

 も楽しみにしています。

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         会計報告

 

収入: 参加費 (大人43名、子ども2名)     88000円

     寄付 (石川、仁藤)          6000円   

     チラシ印刷レシピ本広告負担分      1000円

     合計                  95000円

 

支出: 出演者への支払い             23000円     

    演出および機材借用謝礼          30000円

    会場費                  21492円

    出演者・スタッフ昼食代          11640円          

    チラシ印刷代                4582円 

    チラシ送料ほか                  3375円

    合計                   94090円

残金                         910円  

  *残金の910円は、全体会計に繰り入れます。

    *別途寄付金1万円をいただきました。年度末に報告させていただきます。

 

 

次回のライラック通りの会のお知らせ

次回、秋の会は安房作品をめぐるブックトーク<テーマは海>」です。

安房作品の中で取り上げられている海のイメージを、参加者同士で語り合いましょう。

話題提供者として、出演者を5名募集します。トーク時間は1人10分。

出演を希望される方は、作品名とともにご連絡ください。7月末日締切です。

 

日程は、10月6日(日)か20日(日)の午後、会場はいつもの保谷駅前公民館を予定しています。

*日程も会場も、抽選結果次第ですので、8月8日以降、決まり次第お知らせします。

ライラック通りの会・春の会 「春の日に安房直子のクッキングな話を聴く会」のお知らせ

安房さんの母校、日本女子大学同窓会館にてー

日時:2019年4月14日(日)13時半~16時(予定)

場所:日本女子大学桜楓会館1号館1階講義室

参加費:2000円

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春の日に安房直子のクッキングな話を聴く会

春の会で朗読される安房作品と朗読者のひと言

1. 「コロッケが五十二」 川島 昭恵

 安房さんの作品に出会ったのは中学生の時です。その不思議さ、面白さ、どきっとする怖さ、そして優しさ、私はぐいぐい引き込まれていきました。大人になって読むと、その作品の中に新たな深さ、広がりや豊かさに気づかされる思いです。

2. 「すずめのおくりもの」 永田 陽二

 安房作品の王道パターン「主人公のお店屋さんに動物が訪ねてくる」系の小品です。前回は柄にもなく恋するウサギ君を演じましたが、今日はアダルトに小さなスズメ達を見守ってあげようと思います。

3. 「ゆきひらの話」 野田 香苗

 安房作品に登場するお料理は、私も楽しみの一つです。この作品を絵本で知り、歌があることも安房さんらしいなと思いました。美味しいものは心身ともに温めてくれます。ところで、皆さんはゆきひらを知っていますか?

4. 「風のローラースケート」 森田 麻知代
 茂平さんが作ったベーコンを泥棒したイタチ。茂平さんは別のイタチから借りたローラースケートで追いかけますが…?日本全国の子供達に向けての巡業公演を経験してきました。各地の美味しい物を食べるのが大好き!

5. 「月夜のテーブルかけ」 中村悦子

 朗読会やお話会で何度か、季節にあった安房作品を取り上げてきました。美しい景色、自然の呼び声、そして美味しいお料理!今日は今の季節、食卓にぜひ並べたい山菜のお話です。実生活の料理の腕は…ですが…

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安房直子のお料理レシピ

春の会では、会員の石川珠美さん編著「安房直子のお料理レシピ~春夏~」の頒布もあります。イラストは、同じく会員でスタッフの仁藤眞理子さんです。頒価500円。

春の会の会場以外で、お申し込みされる方は、案内チラシにあるメールアドレスまで、直接ご連絡ください。

ライラック通りの会・春の会 出演者募集のお知らせ

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下記の要領で、ライラック通りの会・春の会の出演者を募集しています。

 1. テーマ

 「春の日に安房直子のクッキングな話を聴く会」
  演出・構成 永田陽二さん 

 *安房直子さんの童話には美味しそうな料理が登場する作品が多くあります。
  今回は料理をテーマにした朗読会を企画いたしました。
  会員の石川珠美さんは安房作品に登場するお料理の「レシピ本」を作成中です。

2. 日時
  2019年4月14日(日)13時半開演、前日の13日(土)に朝からリハーサル

3. 会場
 桜楓(おうふう)会館(日本女子大学同窓会館)、リハーサルも同会場
(JR目白駅から徒歩13分、又は都バス5分、東京メトロ副都心線雑司ヶ谷から徒歩7分

4. 出演者ならびに作品名
  4~5名を公募 1人20~25分

 *一昨年の1月の会と同様、プロまたはセミプロの方の応募をお待ちしています。
  時間制限とテーマに合う安房作品を選んで、作品名とともにご応募ください。
  応募者多数の場合は、演出・構成の永田陽二さんとスタッフで調整させて頂きます。

5. 会費および出演料
 前回の会と同様、当日の会費は2,000円を予定
 出演料は、出演者ご自身が呼ばれた(チケット販売された)観客の人数分×1,000円

 6. 公募締切と申し込み先
  3月10日(日)

 *ライラック通りの会のメールアドレスへ、郵送の場合は郵送版事務局宛にお申し込みください。

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安房直子作品によるビブリオバトル Vol.2 ご報告

ライラック通りの会では、昨年より「秋の会」としてビブリオバトルを開催、

今秋2回目を迎えることができました。

「必要なものはたった1冊の本だけ!」

それなのに、ビブリオバトルの効果は、こんなにも

限りなく広く、果てしなく深いのだ、ということを早くも2回目の開催にて

実感する大成功の「秋の会」だったと思います。

まさにビブリオバトルの神髄である

「人を通して本を知る、本を通して人を知る。」

キャッチフレーズ通り、思いがけない作品に出合うことができただけでなく、

バトラーはもとより、参加者全員の、人となり、はたまた秘めたる才能の発見、

と人生を変える「出会い」があったこともお伝えしたいと思います。

 

  5人のバトラーの発表(本人による要約)

 

1.「秋の風鈴」   仁藤眞理子 

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 この物語は、ひとり暮らしの貧乏な絵描きのもとに、苦情のハガキが届くところから始まります。秋になっても、しまわずにいたお気に入りの風鈴の音がうるさいので、みんなが寝不足になっているというのです。

 いったい、どんな人達が不満を持っているのか、思い悩むうち、意地になってそのままにしていました。すると、十日ほどたって、きもがつぶれる様な出来事が起きて、ついには、風鈴をしまうことにしました。

 いったい何が起こったのか? そのあと、水の底にでも沈んだような日々を送っていた主人公ですが、ある朝何もかもすっかりなっとくして、心が晴れることなるのです。そこから安房メルヘンの謎解きが始まります。

 そして最後には、主人公と共に、私達をとりまく身近な自然を愛おしく思うのです。

 私は、この作品を1974年12月号の「詩とメルヘン」で初めて読みました。それは味戸ケイコさんの挿絵で、すきとおる様な美しい秋の風景が描かれていて、安房さんの作品をいっそう引き立てて、今も心の中に焼きついています。

 

2.「ふしぎな文房具屋」 尾上エミ子

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 ある町に、おじいさんが店番をしている小さな文房具屋がありました。ここでは、何でも消える消しゴム、何でも吸い取ってくれる吸いとり紙や虹から色をもらった絵の具など変わった文房具を売っていました。

 ある冬の日暮れどき、大事にしていた猫が死んでしまったという大きな悲しみを抱えた女の子が、悲しみを消す消しゴムを買いに来ました。

 おじいさんが描いた水仙の絵の中に、死んだはずの猫を見つけた女の子は、おじいさんに猫に会わせてほしいと頼みました。そして、おじいさんが作ったふしぎな眼鏡であの猫に会うことができました。

 猫と遊んでいるうちに女の子の心は喜びでいっぱいになり、楽しくて、いつのまにか悲しみを忘れていました。けれど、なぜか猫は空に昇って行ってしまいました。

 女の子は、思わず出て来た涙を拭くために眼鏡をはずしました。

 気がつくと、そこはお店の中でした。

 おじいさんは「帰ってきましたね。猫におわかれをしてきましたか」と聞きました。

 女の子は、にっこり笑って消しゴムと吸いとり紙をもらって帰りました。

 

3.「空色のゆりいす」 岡野尚子

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  空色のゆりいすは安房さんが二十歳のとき書いた処女作に近い作品です。
若いいすつくりの夫婦に生まれた目の見えない女の赤ちゃんが空色のゆりいすに座って心の目で空の色を覚えるというお話です。安房さんは色というものを言葉の力だけでありありと伝えてみたいと思っていたそうです。
 いすつくりは、ある日こくりと青い空を見て生まれつき目の見えない自分の子にたった一つの色を教えられるのなら空の色を教えたいと思いました。枯草の中にちょこんと座って空の絵をかいていた小さい男の子、実は風の子は、本当の空色は空からもらうんだよと言って、空から空色をもらう方法を教えてくれます。この場面のいすつくりと男の子のやりとりがとても可愛らしく、不思議で、この辺から幻想の世界へ引き込まれてしまいます。女の子は空からもらった空色をぬったゆりいすに座って空をおぼえます。ゆりいすというひびきもかたちもお話の世界へ誘うようです。こうして女の子は紅バラの色も海もおぼえます。何年もたち、風者の子は若となっていすつくりの弟子にしてほしいといってあらわれます。女の子にはその若者が空色をくれた人だとすぐに分かり、幸せなお嫁さんになります。
 いすつくり夫婦と女の子は生まれつき目が見えないという深い悲しみを静かに受け止めて、毎日の何でもない生活と自然の中で幸せになっていくのです。悲しみを底に秘めたやさしさが心に残ります。

 

4.「ねずみの福引き」 山崎よし子

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 すすきの原っぱやひと気のない林の小道、そんなところにその世界はきっとある…と思わせてくれたのが「ねずみの福引」のお話です。

ある時とうふやさんは、「とうふ1丁」を持参するという条件つきで、「ねずみの福引」に誘われます。辿り着いたねずみの町はお祭りの真最中で、

人間界と少しも変わらず、なんと酔っ払いまでいます。

 さて目的の福引は、というと賞品はなかなかで、1等は「たんすひとさお」から始まって、5等の残念賞は「花火1本」まで。

花火を引き当てて少しがっかりしたとうふやさんに、ねずみはささやきます。「いい花火ですよ、みんなが欲しがります」。

 とうふ1丁は寄せ鍋に姿を変え、パーティを盛り上げました。そして華やかなフィナーレに、線香花火がみごとな打ち上げ花火となって花ひらいたのです。

とうふやさんはその光景に目が潤みます。1本の線香花火がくれた感動を思いながら、夜道を急いだのでした。

心を揺さぶられる感動というのは地球の片隅に住むねずみからさえももらうことができるーこのお話はそれがテーマなのでしょうか。

私は、ちいさな感動のつみかさねで、私たちは心優しくなれるのかもしれないという、安房さんのメッセージを思うのです。

 

5.「雪窓」 永田陽二

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この作品には安房ワールドを構成する魅力的な要素が5つ入っています。

1「お店屋さん」本作では屋台のおでん屋さん。

 スピルバーグ映画の如く屋台が坂道を暴走する場面にドキドキワクワクです。

2「孤独な主人公」妻子を亡くした「ひとりぽっち」のオジサンが主人公。

 病気の6歳の娘を背負って雪の峠を越える回想場面に思わず泣きそうになり

 ました。

3「人語を喋る動物」タヌキが脇役として登場。

 オジサンを健気に支える彼にはぜひ助演男優賞を贈りたい。

4「失った人との再会」亡くなった娘が16歳に成長した姿でオジサンの前に現

 れます。

 哀しい出会いがたまらなく美しい。

5「死の世界への恐怖」森の中で襲いかかるモノノケ達。

 苦難を越えて隣りの村を目指すオジサンとタヌキの冒険を盛上げます。

起承転結の構成が絶妙な快作。新版の絵本を特にオススメします。

 

               🌷  🌷 

    参加者によるディスカッション

秋の風鈴  

尾上 :今の季節にぴったりのお話!

    仁藤さんはよく、この作品を選ばれたと思いました。

生沢 :今の時代にもありそうなお話。それを安房さんは20年も前に書かれた。

みんな:ほんとに。冬でも風鈴を吊るしたままの人もいる。

参加者:そんなよくある情景を、よくこのようなファンタジーに仕立てた。

    素晴らしい。

仁藤 :最初「詩とメルヘン」で読んだが、味戸さんの絵も、マッチしていて印象深かった。

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ふしぎな文房具屋  

尾上 :私の場合はワンちゃんだったが、高齢で死んだ時の悲しさやうつろな気持ちが、この作品の少女に投影されて、深い癒しを感じさせてくれたので、バトラーとして取りあげた。

岡野 :死ぬときは人も動物も力が弱り汚くなる。けれどこのお話では、スイセンのすてきなところを見られて、きれいなネコになっていった。

参加者:この作品の深いテーマを、教えて頂きました。

    今まで、読み過ごしていた作品です。

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空色のゆりいす  

岡野 :安房さんは20台で、大学のレポート代りに書いた作品だという。安房作品にはよく死の影暗い影が見えるが、この作品では影が、こっくりとした空の色とか、紅バラ色のとろりとした絵具とか、美しい色にとって代わられている。

山崎 :あたたかい厚いひざかけのような色、シレソの和音のような色、とか。私には孫が3人いますが、青、という名前の子もいます。

   (…ワア、とみんな。)

参加者:うちには空(そら)という名前の子がいます。

   (…ワアア、とみんな。)

 

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ねずみの福引き  

山崎 :安房さんのちいさいひとへのお話を取り上げました。ねこじゃらしの原っぱには、ことりやねずみまで来るんですよね、そんな世界のお話です。

尾上 :安房さんのお話って、よくおとうふ屋さんがでてきますね。

南  :おとうふという食べ物については、特に「すごく好き」とは聞いていませんでしたけど。

生沢 :安房さんとは、仲間と鶯谷の「笹の雪」という豆腐料理の店に行ったことがありますけど、そのあと「おとうふ屋さんのお話、書きたい」と言われていたそうです。

蓮見 :あのー、南さん、生沢さん…お二人は「花豆の会」時代の世話人で、現スタッフの窪さんと蓮見も共に、安房さんが日本女子大山室静先生の児童文学特論というゼミの聴講生だった時に、有志で同人雑誌「海賊」を始めたのが、友人になったきっかけです。

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雪窓  

永田 :私は、やはりこの作品がいちばんだな、という気持ちがありました。

    ①お店というなじみの設定、②主人公が独りぼっちということ、③モノ言う動物がいる…この作品のたぬきは、さしづめ助演男優賞といった活躍ぶり(みんな、爆笑)、④失った大切な人と再会するというテーマがあること、⑤死へと向かう恐怖に引きずり込まれそうになる、ユーモアを越えた世界に泣きそうになる…など、安房ワールド集大成の作品だと思ったんです。

拝野 :「雪窓」の、どのシーンが永田さんは一番好きでしたか?

永田 :うーん、…手袋をわすれた娘の後を追いかけていくところ。あのくだりはたまらなかったなあ。

拝野 :私が一番印象に残っているのは、冬の月夜、熱を出した娘をせおって森や峠を駆け抜けて医者へ連れていったら、美代は冷たくなっていて。…

    それで、おやじさんは、今通ってきた道のいったいどこで、美代のたましいは飛んで行ってしまったのだろう、って思うのですよね。あそこ、すごく胸を打たれました!

蓮見 :私は、雪窓、おでんの屋台が、坂道をゴロゴロ転げ落ちていくというシーンが印象深かったです。誰の映画でしたっけ、階段を赤ちゃんの乗った乳母車が転げ落ちていくという場面があったけれど、あの映画とは違った、雪窓がゴロゴロ坂を下っていって、思い切った場面が転換する効果的な物語になっていて、素晴らしいと思いました。

石川 :乳母車が階段を落ちていくというのは、エイゼンシュテインの「戦艦ポチョムキン」という映画です。

石川 :あのー、おでん屋さんの話もそうですけど、私は安房作品には、魅力的な食べ物のお話がすごくたくさんあるので、ぜひどなたか、料理のレシピ本を書いて頂きたいです。

窪  :それはぜひ、石川さんご自身がなさってください、応援します。(笑)

永島 :小学校時代に、教科書で「きつねの窓」を読んだのが、はじめての安房作品との出会いです。僕は理系出身ですが、とりつかれて以来40余年、読み続けてきました。今日はとても充実した会に参加できてよかった!

浅沼 :ライラック通りのブログを読んで、初めて参加して、よかったです。

   (…ワア、とみんな。)

秋葉 :私もホームページを見て参加した。私は朗読のサークルに参加している。発表会では安房さんの「日暮れの海の物語」を読みます。

   (…ガンバッテ、とみんな。) 

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                🌷  🌷

 ディスカッションが終わって、皆それぞれで悩みながら、どの作品を読んでみたいか、それぞれが一票を投じた結果、今回のビブリオバトルのチャンプ本は、「雪窓」に決まりました。

 今後の「ライラック通りの会」のビブリオバトルの展開がますます面白くなってきました。

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 最後にビブリオバトルの公式ルールをおさらいしておきましょう。

 

   ビブリオバトル公式ルール
  1. 発表参加者が読んで面白いと思った本をもって集まる。
  2. 順番に一人5分間で本を紹介する。
  3. それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを
    2~3分行う。
  4. すべての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を

    基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めものを

    「チャンプ本」とする。

  しつこいようですが、チャンプ本は「どの本が一番読みたくなったか?」が投票基準であり、あくまでも発表の良し悪しを競うものではありません。

 

 次回は2019年、秋に開催の予定です。
 このブログをご覧の方々も、われこそは!と思われる方、ふるってご参加ください。

   

         お知らせ

 この会のあと、石川さんからご自身でまとめられた安房作品に出てくるレシピ本の魅力的な表紙とともに原稿が送られてきました。冊子にまとめたものを実費で分けてくださるそうです。入手なさりたい方は、石川さんに直接お問い合わせください。

メルアド:wildthingsgarden117@gmail.com です。 

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 次回のライラック通りの会は、2019年に春に開催予定です。お楽しみに。

 

ライラック通りの会 2018 秋の会

 

 安房直子記念~ライラック通りの会~2018秋の会

            awanaoko.lilac@gmail.com

 

                 安房直子作品による
     ビブリオバトルVol.2

 

                      日時:9月29日(土)午後2時~4時
      場所:西東京市田無公民館3階会議室(西武新宿線田無駅南口徒歩3分)
      参加費:無料 
       観覧ご希望の方は上記アドレスまで、ご連絡ください。
       当日参加もOKです。

 

 

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      バトラーと紹介作品    ①尾上エミ子 「ふしぎな文房具屋」
                   ②岡野尚子  「空色のゆりいす」
                   ③山崎よし子 「ねずみの福引き」
                   ④仁藤眞理子 「秋の風鈴」
                   ⑤永田陽二  「雪窓」

 

     安房ファンタジーの世界をのぞいてみてください。
     あなたも読んでみたくなる作品にきっとであえるはずです。

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  隣接の西東京市中央図書館にはすべての安房直子作品がそろっております。
  この機会に、ぜひおたちよりください。

 

 

 

 

ライラック通り春の会「直子の窓・朗読会」ご報告

2018年4月21日(土)14時~16時半、保谷駅前公民館において、
ライラック通り春の会「直子の窓・朗読会」が開催されました。
出席者は15名。 

 

1、作品の紹介と読み手から一言
 
~ てまり  朗読  川島 昭恵 ~

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 髪は、ふっさりとして、ほほは、うすもも色。まるで人形のようなお姫さまがいました。お姫さまは、二人の友だちと、毎日、ままごとや人形ごっこをしました。けれど、遊び相手がはしかになり、かんしゃくを起こして、泣きじゃくってばかり。すると、ねこやなぎのかげから大きなてまりをころがしながら女の子が出てきました。そのてまりは、色とりどり。ころがすたびに、りんりんといい音がします。
 てまりを通して二人の交流が始まります。たもとにてまりが入ると、お姫様は見たこともない、色とりどりの綾織りのはたおりを、女の子はいちめん黄色い花々が咲きこぼれた菜の花畑を、見ることができるのです。
 二人のそれぞれ見た夢は、お姫様のぽっくりのすずで現実とつながります。
 秘密の遊びはしばらく続きましたが、女の子もはしかになり、ぱったり来なくなり、お姫様は悲しく寂しい思いでいました。
   すると、しゃんしゃんという鈴の音がし、植え込みのむこうから虹のように美しい弧をえがいて女の子のてまりがとんできました。でも、女の子は現れませんでした。

    このてまりは、お姫様のものになりました。てまりをたもとに入れてのぞいてみると、小さな弟をおぶってはたを織っている女の子が見えました。
お姫様は、女の子とまりをついたり、菜の花畑をころげまわることはもうできない、と知ったのです。お姫様は、てまりをさわりながら、夢の中でもう一度、女の子に会いたいと思いました。

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* 読み手から一言・・・・・・キーワードは、 ~春の窓~。
  窓から誰かがのぞいている。 現実 ⇔ 幻想の世界  
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 ~ 熊の火  朗読 秋元 紀子 ~

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 山の中で、仲間から置いてきぼりにされた小森さんは、タバコに火をつけていました。すると、たったった、と力強く近づいてくる音にはっとします。それは熊の大きな影でした。小森さんは死んだふりをします。熊は、麦わら帽子をかぶり、タバコをくわえ、「こんばんは」と笑いながら、となりにすわりました。干し草のにおいがしました。星をながめて鼻うたを歌っています。小森さんは、話しかけてみました。父親のように、話を聞いてもらいたいと思ったのです。でも、弱肉強食の熊の世界と、自分を置いてきぼりにした人間社会とは共通点があると分かりました。
 火口の煙の中の、春の野山の景色。火の中に楽園がある!熊はそこで、年頃になった娘とずっと暮らしているのでした。小森さんは、火口の煙の中に入った熊の後から、自分も入ってしまいました。そこは、森のある素晴らしい楽園でした。タバコの煙に包まれていれば、自由に往来できるというタバコの火を分けてもらい、小森さんは熊になりました。そして人間社会と決別して熊の世界に入り、熊の娘をおよめさんにもらって、やがて子どもも3匹、生まれました。
 熊となって煙の中に住む小森さんですが、しだいに、哀しみを感じるようになりました。心の弱気にすきま風が入るようになり、<外へ出て何かしよう、自分の力で何かしてみたい!>という人間の気持ちがわいてきました。
 小森さんは、熊のタバコを再び吸い、煙の外へ出ました。外は秋。小森さんは、人間に戻りました。そして、仲間に助けられ、元の小森さんに戻りました。でも、気力がなく、人間に戻ったことを後悔しました。
 一年が過ぎたある日、窓をたたく音がして、「戻ってきて!」という声がしました。月あかりの中におよめさんの熊がいました。会いたくて、山を焼きながらやってきたのです。熊のおよめさんは、畑の作物をかごにどっさり詰めてもらって、また、火の道を帰って行きました。
熊が山を焼きながらやってきたという道すじに、まんじゅしゃげの赤い花の列が、まるで鎖のように、うねうねと続いていました。
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*読み手から一言・・・・・夫婦の話、おとなの世界を、こどもはどうとらえるのか?

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2、 懇談会

てまりについて 
 *てまり、素敵な世界。聞きほれる。
 *菜の花の世界に入っていく楽しさ。
 *てまりは生き生きしていた。話がグレードアップされた。
 
熊の火について
 *炎をバックにして、壮絶な世界。男性からみると、ぞくっとする。タバコ
  を残して去っていく、情念の世界。男だったら一旗あげたい。
 *タバコをすった人しか判らない世界を見事に表現している。
 *悲しい話だが、子どもも読める。
 *熊の作品、深い。生と死を感じる。児童文学とは思えない。
 *独特の世界。寂しいが通じるものを感じる。
 *熊の火=これこそ安房作品の傑作の1つだと思う!曼珠沙華は、想像をかきたてら        れる不思議な花。毒がある。あぜ道に増える、恐ろしさも感じる。                                
 *秋元さんの高い声はきれい。熊を違った意味で裏切ってくれた。

両作品について
 *小学館で作品を掲載したことがあるが、2作品とも素晴らしい。てまりは涙がで            た。
 *2015年、春の会から参加。安房作品は、きつねの窓からはいった。安房作品を           読んでいると、脳が元気になれる。満たされる。

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    ライラック通りの会・秋の会
  「安房作品によるビブリオバトル」予告!!

秋の会は、昨年好評だった「ビブリオバトル」を実施いたします。
今年の日程は9月末、会場は保谷駅前公民館の予定です。
現在、出演者(バトラー)募集中です。
興味のある方は、昨年11月にアップした、当ブログをご覧のうえ、
メールでお問い合わせください。

ビブリオバトルとは・・・
①発表参加者が面白いと思った本をもって集まる。
②順番に一人5分で本を紹介する。
③それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションをする。
④最後に「どの本が一番読みたいか?」を基準とする投票を参加者全員で行い、最多票を集めたものを「チャンプ本」とする。

 

今回、テーマは特にありませんが、作品はもちろん、安房直子作品に限ります。

発表者(バトラー)は作品タイトルの事前申請をお願いいたします。
発表者(バトラー)は多くとも8名程度までといたしますので、我こそは!と思われる方はお早目にお申し込みください。
   観戦のみご希望の方も大歓迎です

 


 4月21日 「直子の窓・朗読会」 会計報告

収入項目 
参加費 ( 1,500円×9名 )  13,500円
寄付  ( 会員から )   10,000円
              ( 会員から )              115円
 合計  23,615円
  
支出項目 金額(円)
謝礼(5,000円×2名)    10,000円
参加者用のお茶 10本       615円
 合計 10,615円
   残金: 23,615-10,615=13,000円  全体会計へ繰入
              

  2017年度 会計報告
収入項目 
前年度残高           29,853円
寄付(3名)*          50,000円
5月27日全体会 残金        7,987円
7月23日ストーリテラーズ残金           743円
10月15日ビブリオバトル残金   4,099円
送料負担(切手))          492円
   合計 93,174円
  *寄付をいただいた方のお名前と金額は、ブログ郵送版のみに掲載
  させていただき、ネット上では割愛いたしますので、ご了承ください。
支出項目
通信費                13,070円
交通費(スタッフ6名、含打合せ会)  29,609円
会合費補助(7回分、含打合せ会)        26,963円
7月23日の会補助               10,000円
事務費                10,000円
 合計89,642円
   残金: 93,174-89,642=3,532円  全体会計へ繰入
2017年度残金3,532円と、今回春の会・朗読会の残金 13,000円を
合計した金額、16,532円は、ライラック通りの会の会計に繰り入れます。
                                          以上
                                 

★ライラック通り春の会  「直子の窓・朗読会」のお知らせ  

ライラック通り春の会「直子の窓・朗読会」開催

参加ご希望の方は、メールにて、早めにお申し込みください。
多くの皆さまのご参加をお待ちしています。

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★日時:2018年 4月 21日(土) 14時~ 16時半(終了予定) 
★会場:第2集会室(いつもの場所・保谷駅前公民館です)
★会費:1500 円

 

安房作品と出演者

   「てまり」 川島昭恵  
   「熊の火」 秋元紀子
    
★出演者のプロフィール
 川島昭恵:

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 6歳の時、おたふくかぜから髄膜炎を併発し視力を失う。筑波大学付属高盲学校で小中高を学ぶ。早稲田大学第2文学部卒業後、プログラマーを経て、かねてからの思いを叶えて、プロの「語り部」となる。2016年、朗読者集団「空の会」立ち上げ、現在に至る。
 映画「津軽」「ゆずり葉」、舞台「風に吹かれて」に出演。わたぼうし語り部コンクールで入選。共著『面白きこともなき世を面白く』、ルパン文芸会員。
 中学生の時に、文化祭で北川智恵さんの語りを聴いてとりこになり、自らも友人の前などで語りを始める。同時に安房作品「ハンカチの上の畑」に出会って以来、その不思議な魅力に捕まって、今の私がいる。

 

秋元紀子 :

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 日本大学芸術学部演劇学科卒。劇団テアトルエコー、文学座研究生を経て、舞台、映画、テレビドラマ、ラジオドラマ、吹き替え、ナレーターと様々な仕事を経験。その中で、舞台に最も魅力を感じて志すも、育児に追われてできなくなり息苦しさを募らす。
 そんな時に、古屋和子さんの「きつねの窓」のひとり語りに出会い、衝撃を受ける。たった一人で物語の世界を作り出す表現方法と安房作品。その帰り道、安房作品を一生語っていくことを決意する。
 安房さんは、誰もが抱える埋められない大きな穴、孤独感を持ったままでいい、生きていけると教えてくれた。『星のおはじき』で「あなたの心をあずかってあげる」と言う柳の木に、安房作品に、救われた。
 安房直子作品を語り続けて21年目。年に一度の本公演の他、名古屋、千葉、山梨、宇都宮で朗読会を開催。また、演劇の講師として大学や専門学校の授業では、必ず安房作品を取り上げて、2000人以上の学生に紹介してきた。

 

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