安房直子記念〜ライラック通りの会

童話作家 安房直子さんの世界を語り継ぐ

安房直子さんの作品世界は、時代を越えて多くの人の心によりそい続けてくれます。
その豊かさをまだ知らない子供たちや、若者、大人たちに、
安房直子さんの作品が広く読み継がれていってほしいと、私たちは願っています。
そのためのいろいろな活動をみなさんと一緒にやっていきたいと、この会を立ち上げました。


世話人 石川珠美 松多有子
スタッフ 永田陽二 野田香苗  イラスト 仁藤眞理子
  事務局 安房直子記念~ライラック通りの会 awanaoko.lilac@gmail.com

朗読会「春の日に安房直子の秘蔵の童話を聴く会」出演者からのメッセージ

いよいよ3月!ライラック通りの会の朗読会「春の日に安房直子の秘蔵の童話を聴く会」の開催が近づいてきました。今回は、朗読会出演者からのメッセージをご紹介します。

なお、先の投稿(2月10日付)に掲載しました朗読会フライヤー上の会場住所は、日本女子大学の所在地でした。
桜楓会館 (おうふうかいかん) 1号館の住所は、〒112-0015 東京都文京区目白台1-16-7 桜楓1号館 ですので、お出で頂く際ご注意ください。

まだまだ、お申込み受付中です。お申込み方法につきましては、以下のURLからご確認ください。  https://lilac-dori.hatenablog.com/entry/2024/02/10/080950

 

1.だんまりうさぎの初夢
1984年1月『小二教育技術』36(13)小学館

生で演じられるのを待ち望んでいたけれど、すっかりオンライン慣れしてしまった自分の感性をたたき起こし、会場いっぱい安房さんワールドになるのが楽しみです。だんまりうさぎが見る初夢を、皆様と一緒に見たいと思います。≪森田麻知代

 

 

 

2.チェーンステッチ
〈1981年8月『詩とメルヘン』9(9)サンリオ〉

私も子供の頃、チェーンステッチを母から習いました。面白くて、やはり長く長く伸ばした覚えがあります。今、この話を読むと、この女の人の重苦しい思いがくっきりと浮かびます。それは、やはり似た経験があるから、、、。 ≪秋元紀子

 

 

 

3.小さな緑のかさ
〈1985年5月『目白兒童文学』22 日本女子大学児童学科〉

なかなか会えない天気雨。会えば異次元へ迷い込んだよう。
この話を読むと狐に化かされてもいいから、つかの間の雨降りに何か美しいものに出会ってみたい気にさせられます。 ≪野田香苗

 

 

 

4.キラキラスナックの秘密
1985年1月『ショートショートランド』5(1)講談社

とても安房直子さんが書いたとは信じ難い毒に満ちた異色の作品です。作中で謎を探る探偵のような語り手はどうやら女性らしいのですが今回はあえてこのオジサンが務めます。どうぞご期待ください。 ≪永田陽二

 

 

5.空とぶスカート
1991年6月『日本児童文学』37(6)文溪堂〉

安房さんの作品の中では人も動物もごくごく自然に会話している。この作品に登場するのは、おばあさん(人)、すずめ(動物)、そして針(!?)のおぬいさん。不思議でそしてとても素敵な安房ワールドをすぐそばで感じていただけたら幸いです。 ≪中村悦子

 

 

 

出演者・スタッフ一同、皆さまとご一緒に安房直子さんの物語を楽しめる日を心待ちにしています。 多くの皆さまのお申込みをお待ちしております。

lilac-dori.hatenablog.com

3月23日(土) 朗読会「春の日に安房直子の秘蔵の童話を聴く会」開催のお知らせ

3月23日(土)13時30分より、日本女子大学 桜楓会館1号館にて、ライラック通りの会の朗読会を開催いたします。

毎年恒例となりました朗読会、今回は2019年以来、実に5年ぶりの会場開催です!
出演者・スタッフ一同、お客様と同じ空間で、ご一緒に安房直子さんの物語世界を楽しめます日を心待ちにしております。

朗読会の詳細、お申込み方法につきましては、下記をご覧ください。席数に限りがございますので、ご希望の方はお早めにお申込みください。

◎ 日時・プログラム

日 時:3月23日(土)13時30分開演(13時開場)~16時頃まで
会 場:日本女子大学 桜楓会館(おうふうかいかん)1号館1階講義室
             
〒112-0015 東京都文京区目白台1-16-7 桜楓1号館
定 員:40席(先着順)
参加費:2,800円

プログラム

  • だんまりうさぎの初夢  森田麻知代
  • チェーンステッチ    秋元 紀子
  • 小さな緑のかさ     野田 香苗
  • キラキラスナックの秘密 永田 陽二
  • 空とぶスカート     中村 悦子

構成・演出 永田 陽二
イラスト  仁藤眞理子
司会進行  石川 珠美

◎お申込み方法

①はじめに、参加費のお振込みをお願いします。

  【参加費】2,800円

  【振込先】ゆうちょ銀行

  ・店名:〇〇八(ゼロゼロハチ) 

  ・店番:008

  ・預金種目:普通預金

  ・記号:10030
  ・口座番号:3317591(7ケタ→ゆうちょ銀行以外からのお振込の場合)
  ・番号:33175911(8ケタ→ゆうちょ銀行からのお振込の場合)
  ・名前:ライラックドオリノカイ

ライラック通りの会事務局 awanaoko.lilac@gmail.com 

  • ご氏名
  • 参加費の振込日
  • 当日ご連絡できる電話番号

 をお書き添えいただき、メールにてお申込みをお願いします。

※ 出演者からご紹介された方は、どなたの紹介なのか出演者のお名前をお知らせください。

※ 事前のお振込みが難しい場合は、事務局までご連絡ください。

ご不明な点等ございましたら、ライラック通りの会事務局までメールでお問い合わせください。たくさんの皆さまのご参加をお待ちしております。

 

 

1月文庫の会 ご報告

1月20日(土)、ZOOMにて、ライラック1月文庫の会を開催しました。

参加者は14名(内スタッフ3名)、北海道、新潟、香川、福岡から、など、広い地域からのご参加、嬉しく思いました。はじめは視聴のみと伺っていたかたも、フリートークにご参加くださるなど、気の置けない寛いだ会となりました。

はじめに、お名前と、「はじめて出会った安房作品のタイトル」を挙げていただき、その後、ふたつのグループに分かれて、安房作品ランキングをめぐってのフリートークにご参加いただきました。

 

グループ分けは、今回の参加者が投票したランキングの結果に基づいて、分けさせていただきました。

グループ1は、「きつねの窓」「三日月村の黒猫」「海の雪」グループ。

フリートークは、「きつねの窓」のゆびを青く染める描写は、藍染から材をとっているのではないか、また、安房作品には職人がたくさん登場する、というご指摘、

そして、「きつねの窓」しずかに反戦の意味を含めた作品ではないか、というご指摘、

家族を亡くした時に心に寄り添ってくれる作品だったというご感想、自分が実際に母を亡くしたら朗読できない、というお言葉、「薄れてゆく記憶」を扱った物語であるという解釈、

ポーランドご出身の参加者は、「きつねの窓」をご自身でポーランド語に翻訳されているというお話も出ました。

また、今、大学生の参加者は、卒業論文安房直子さんをとりあげたい、

安房さんの色彩のゆたかさについて、「空色のゆりいす」についてのお話も出ました。

「未収録作品集」についても、「とげ」「ねがい」などが印象深かった、また、エッセイで織物に興味があるというくだりがあり、自分も織物の勉強をしたことがあるので、嬉しくなったというお話、あとがきがまとまっているのがよかったというご感想も。

 

グループ2は、「鳥」「さんしょっ子」「だれも知らない時間」「ハンカチの上の花畑」「天の鹿」グループ。

安房作品は、日常の隣にぽっかりと異世界が口を開いているという魅力がある、

色彩が心に残るすばらしさ、そして「夢の果て」の幕切れの印象深さ、

「鳥」は、安房作品には珍しいどんでんがえしがあり、印象的であるが、安房さんらしさとは違うのではないかという指摘、

「夏の夢」夢の世界を一緒に旅をしていく、安房作品の良さは、現実世界を生きるためのメッセージが無いところ、純粋に美しい夢の世界をかんじさせるところである、というご指摘、

「さんしょっ子」の切なさ、民話的な雰囲気、お手玉にはあずきが入っている、すりこぎをつかってあんこを作るというような箇所、に、現実を織り交ぜているところも魅力がある、というお話、

異世界がある、その怖さと、別の世界があるということの救いを感じた子供時代、怖さとあこがれがないまぜになった感じ、「ハンカチの上の花畑」「天の鹿」の怖さとわくわくする感じ。

香川県からの参加者は、香川で安房直子さんを読む会をされていて、先日は「ひめねずみとガラスのストーブ」の読み聞かせをされたというお話も。

「未収録作品集」では、「霧立峠の千枝」「鏡の中」「水あかり」がすばらしかった、という話題が出ました。

安房直子さんご本人からサインをいただいた、というご経験のある参加者のお話も、興味深く伺うことができました。

 

この会はレコーディングしてありますので、会員のかたで、ご希望がありましたら、リンクをお送りできますので、お申し出ください。

 

今後の課題として、若い世代は、メール使用の会員制というかたちに馴染まないのではないか、例えばGoogleフォームを使ってのアンケートを実施したら、もっとはば広く投票があったのではないか、というご提案をいただきました。

また、今後のテーマとして、

安房作品における「市」

安房作品における「おいしいもの」

☆指窓で自分が見たいものアンケート

☆好きな安房作品につける「帯」の作成・発表の会(会員の伊藤彩香さんにお送りいただいた卒業論文から)

等があがりました。

今後の会の参考にさせていただけたらと思っております。

 

◎文庫の会会計報告

◎参加者ご感想

 

「途中参加ながら、お話に交わらせて頂きありがとうございます。お話の片鱗を伺いながら深い洞察にうなづきながら聞きました! 」Planethand

 

「視聴参加でしたがとても楽しませていただきました 参加者の皆さまのおすすめの作品を改めて読んでみたくなりました 今後のイベントも楽しみです」 アイダミホコ

 

「『死』のキーワードは 念頭にありましたが 

戦争や忘れてしまうことも これからの安房直子作品を深く理解する 

キーワードとして新たな視点をいただきました」 K.A

 

「皆さんの安房さんに対する愛が伝わってきてとても癒される時間でした。

『鳥』は私は読んだことがなかったので今度ぜひ読んでみたいと思います。」 小枝なみ

 

「一つの作品について語るだけでも、皆さんそれぞれの感じ方や読み取りをされていて、自分一人で読むだけでは得られない気づきがありました。

同時に、私にとってそうであるように、皆さんお一人おひとりにとっても、安房直子作品が大切な思い出や出会いのつまった宝ものであることに違いはないのだなと感じました。
大好きな安房直子作品を誰かと語り合うなんて初めての経験で、嬉しくて胸がいっぱいでした。
皆さんとのお話を通じて、読んだことのない作品がたくさんあることを実感しましたし、まだ見ぬ安房直子ワールドがこれからも広がっていくのだと思うとわくわくします。」 F.I
 
「素晴らしいミーティングだったと思います。
和やかな雰囲気の中、安房直子さんの世界についてファンの皆様のご意見を興味深く拝聴できました。皆様のお話を聴くだけで自分の世界も広がった、と感じています。お話になった、私がまだ読んでいない作品はこれからぜひ読みたいと思います。」 井上バルバラ
 
「大変楽しい会でした✨
皆さまのお話を聞きながら、まだまだ読んでいない安房さんの作品が数多くあること、安房さんの心に触れる出会いがあることを知って、ワクワクしました。
なかなか皆さまには追いつけませんが、これからもお話を読み続け、香川で安房さんの物語をご紹介する機会を作っていきたいと思います😊」近藤陽子
 
 

 

 

1月20日(土)オンライン文庫の会 お申込み受付中

オンライン文庫の会の開催日が近づいてまいりました。
まだまだ参加者募集中です!今回は、ライラック通りの会・会員でない方からのご参加も受け付けます。
安房直子さんの物語に多少興味はあるけれど、それほど多くの作品を読んだことはないという方、語り合う参加者の話を聴くだけで十分という方も大歓迎!
また、Zoomミーティングを使用しての会ですが、お顔出しの必要もありません。カメラをオフにしてのご参加も可能です。
 
ご参加の方には、昨年末行った安房直子作品ランキングの全容についてもご紹介する予定の 2024年最初のライラック通りの会の企画「オンライン文庫の会」 ぜひお気軽にお申込みください!
 
日  時︰1月20日(土)10時〜11時30分頃まで
人  数︰15人前後(先着順)
参 加 費 ︰500円 <振込先はメール返信にてお伝えいたします)
開催方法:Zoomミーティングを使用します。
 Zoomへの接続URLは、一週間前にお申込みの方にメールでお知らせします。
申込方法:awanaoko.lilac@gmail.com までメールでお申込みください
申込期限:1月18日(木)

オンライン文庫の会 1月20日(土)開催のお知らせ

先日行った「みんなの好きな安房直子さんの物語」ランキング楽しかったですね!
今度は オンライン開催の文庫の会 で、皆さん集まって一緒にランキングに上がった作品や、各々の好きな作品等について語り合いませんか?
 
日  時︰1月20日(土)10時〜11時30分頃まで
人  数︰15人前後(先着順)
参 加 費 ︰500円 <振込先はメール返信にてお伝えいたします)
開催方法:Zoomミーティングを使用します。
 Zoomへの接続URLは、一週間前にお申込みの方にメールでお知らせします。
申込方法:awanaoko.lilac@gmail.com までメールでお申込みください
申込期限:1月13日(土)

ブログでは10作品までしか発表しませんでしたが、他にも多くのお好きな作品、ご感想をお寄せ頂きました。今回の文庫の会では、ランキング外の作品もお披露目。
その他にも楽しいプログラム、参加者特典を予定しています。詳細は、お申込み頂いた方にメールでお伝えします。ご参加お申込みお待ちしております。

 

~結果発表~みんなが好きな安房直子さんの物語ランキング

安房直子さんの物語に親しまれているライラック通りの会・会員の皆さまに、

「お好きな安房直子さんの物語ベスト5を教えてください」

というアンケートを行いました。多くの会員の方々が「好きな作品ばかりで5作だけ選ぶのは本当に難しい」と仰りながら、ベスト5をお寄せくださいました。

“みんなが好きな安房直子さんの物語” ここに集計結果10位までを発表いたします!

ライラック通りの会・会員が選んだ10作品>会員43名からの回答に基づき集計

  • 集計は、それぞれの投票者ベスト5の1位に5点、2位4点、3位3点、4位2点、5位1点を加算。
    5作以上選ばれた場合は一律0.5点を加算しました。

また今回、SNSでアンケート開催についてお知らせしたところ反響が大きく、会員でない方からも、多くのベスト5をお寄せいただきました。その集計結果もご紹介します。

<会員でない方のランキング>   非会員40名からの回答に基づき集計

 

 

作品選出と共にご感想も多く頂きました。ここでは、ライラック通りの会・会員の方から頂いたランキング1位に選ばれた作品のご感想を幾つかご紹介します。

きつねの窓

  • はじめて読んだ安房直子さんの作品です。出版されて間もない角川文庫の「きつねの窓」で読みました。この作品、安房直子さんのすべての良さがつまっているように感じます。何度読み直してもあきません。この角川文庫所収の10作品すべて大好きなのですが、代表して「きつねの窓」を選びました
  • 「きつねの窓」はやはりはずせないと思って入れました

ハンカチの上の花畑

  • 確か小学2年の時、初めて出会った安房さんの本です。とろりと甘く、薫り高い菊酒をどんなに飲みたいと思ったか!(長じて超のつく下戸なことが判明し、永遠の憧れになりました)ほの暗い酒蔵、ハンカチの上に巡る小人たちの四季とあふれ出す酒。若い夫婦のあさはかだけれどよく分かる欲望。和→洋にシフトしていく高度成長期の雰囲気も魅力です
  • 小学生の頃、初めて「ハンカチの上の花畑」を読んだ時の衝撃と言ったら。菊酒の壺の中に吸い込まれていきそうな恐怖。予想外に穏やかで楽しそうに暮らす菊酒つくりの小人の世界、そしてそこが壺の世界だと気づき、現実へと逃げ出す時のドキドキ感…何度読んでも物語の世界に引きこまれます。そして、ここから安房直子さんの物語を追いかけるようになりました。

今回ランキングに上がった作品の他にも、皆さんにご紹介したい作品や共有したい素敵なご感想が沢山寄せられています。
ここでご紹介できなかった11位以降の作品、そのご感想などを披露し、皆で好きな作品について語り合う文庫の会を、来月開催する予定です。
文庫の会のお申込み方法など詳細は、近日中にブログでお知らせいたしますので、皆さま、引き続きご注目ください!

 

 

 

 

 

安房直子単行本未収録作品集【全7巻】会計報告 & 世話人 蓮見けいさんリタイアご報告

 


安房直子単行本未収録作品集【全7巻】会計報告

安房直子単行本未収録作品集、無事に全巻頒布を終えることができました。

以下に会計報告させていただきます。

世話人 蓮見けいさんリタイアご報告

ライラック通りの会前身花豆の会の頃から、会の中心として精力的にご活躍されていました蓮見けいさんが、このほどリタイアされることとなりました。

蓮見けいさんよりひとこと、いただいております。

みなさまお世話になりました🌟世話人リタイアに際して 蓮見けい

おかげさまで、「安房直子単行本未収録作品集」が完成しました。花豆の会以来の念願でした。ご遺族峰岸亨さんのご了解を頂き、世話人の石川さんとまつたさんが大変なご苦労を重ね、献身的に仕事をしてくださいました。多くの方々にも頒布申し込みを頂き、まるで自分のことのように、うれしかったです。

いつのまに?私はトシになりましたが、これで心置きなく、世話人をリタイアさせて頂けます。会の発足以来24年余、今はライラックの皆さんと共に、「安房作品を末永く語り継ぐ」という同じ思いで活動でき、有難うございました。最近のライラック通りの会は、ますます充実して来ましたね!
これからも安房さんの世界を楽しく共有させて頂きたいです。

                            

蓮見さん、これまでありがとうございました。そして、お疲れさまでした。

バイタリティのある蓮見さんのこと、これからもお仕事に、ご著書の執筆に、と、ご活躍のことと思います。どうぞ、お元気で。