2021年2月28日の朝日新聞「天声人語」に、安房直子作品「まほうをかけられた舌」が紹介されました。
「まほうをかけられた舌」は、1970年に『海賊』17号に掲載されました。食べたものすべて、どんな隠し味でもわかるようになる舌をこびとの魔法によって手に入れた洋吉は、一流レストランの味を次々に再現して成功をおさめます。
しかし、どうしても再現できない味に出会い、洋吉は仕事が手につかなくなります。その味は、そう、亡くなった洋吉の父のレストランの味なのでした。
ふくよかな味わいのサンドイッチ、ジャムにピクルス、生姜にニンニク、シナモンやクローブの入ったカレーなど、おいしそうな料理がたくさん出てくるこの作品は、現在は偕成社の安房直子コレクション2『見知らぬ町ふしぎな村』等で読むことができます。