安房直子記念〜ライラック通りの会

童話作家 安房直子さんの世界を語り継ぐ

安房直子さんの作品世界は、時代を越えて多くの人の心によりそい続けてくれます。
その豊かさをまだ知らない子供たちや、若者、大人たちに、
安房直子さんの作品が広く読み継がれていってほしいと、私たちは願っています。
そのためのいろいろな活動をみなさんと一緒にやっていきたいと、この会を立ち上げました。


世話人 石川珠美 松多有子
スタッフ 永田陽二 野田香苗  イラスト 仁藤眞理子
  事務局 安房直子記念~ライラック通りの会 awanaoko.lilac@gmail.com

第3回全体会 ご報告 ~南塚直子さんをかこんで 絵本の紹介とお話と懇談~  

 

           2017年5月27日(土)13時30分~16時 

          於 西東京市保谷駅前公民館 第二集会室 

 

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 気持ちのいい初夏の陽気に恵まれ、南塚直子さんをお迎えしての全体会は参加者15名にて、和やかな雰囲気のうちに開催されました。安房直子さんのエピソードを中心に、南塚さんの魅力的なトークと、桜満開の絵本の読み聞かせ、そしてみなさんとの懇談は、盛り上がり、定刻を過ぎたのも気付かないほどでした。 

 

 

お話 「安房直子さんと私」 南塚直子さん(画家) 

 

 そもそものお二人の出会いは、南塚さんがご自分の個展の案内を、安房直子さんにお送りしたことがきっかけだったとのこと。安房さんは個展にはおいでにならなかったそうですが、それからだいぶ経ってから直接電話をかけてこられて、「南塚さんの個展のご案内の絵がとても印象深くて、好きでした。私のお話に挿絵を描いていただけますか」というお話を頂いたそうです。 

 

 「そのときのお話は『水仙の手袋』という、ベルマーク新聞に連載された小品3篇の挿画でした。その後岩崎書店から『青い花』が出版されたときに、初めて単行本の挿絵を描かせて頂きました。」 

 安房さんは、抒情的なファンタジーを書かれる方。その作品を読むと、自然にイメージがわいてきました。出会うべくして出会えた方」 と語られる南塚さんは、安房さんの6歳下で、このときは31歳だったとのこと。 

その後南塚さんは、ハンガリー美術大学に留学生として赴き、帰国後、小峰書店から出された安房さんの『やさしいたんぽぽ』のイラストを、描かれたそうです。 

 

・・・南塚さんの、謙遜かつ華やかなお話ぶりに、参加者一同は次第に引き込まれて行きました。以下、お話の一部をご紹介します。 

 

 「ところで、安房さんと私は性格も違うのに随分、仲良しだったと思っています。安房さんはシャイでつむぎ出される物語と同じ世界の人という印象でしたが、私はそういう面もあるが、どちらかというと旅行とか外に行くのが好きなたち。にもかかわらず、最初からうちとけたお付き合いをさせて頂いた。 

買い物に付き合ってくれる? と電話がかかってきて、銀座の人形展にお供をしたり、お母様に贈る指輪を選ぶのに一緒に行って、と頼まれたり。 

 

 安房さんはアガサ・クリスティーが好きで、ほとんど全部読んでいると言っていらした。ラストのどんでん返しや謎めいた世界が書かれているのが好きだと言っていらした。安房さんは、作品を書くときは最初にイメージが浮かび、それをいかに物語にするかという順序で書くと言われていた。画家が絵を描くときに近い、イメージを優先される体質を持っておられたように思う。 

 

 『うさぎのくれたバレエシューズ』の作品をご一緒させて頂いた後だと思うが、安房さんが喫茶店で、「私の両親は養父母なのよ」と言われた。「実母は英語の教師だったから、高校生のころは教えてもらいに行ったりもした」、とも。 

 

 安房さんは、色としては藍色がお好きだった。藍染の布を買って、それをマントに仕立ててもらった、と言って喜んでいらした。そんな時の明るい笑い声も、私は好きだった。私はこのような屈託のない安房さんのお人柄が好きだった。安房さんとは十二、三年お付き合いしたが、妹のようによくしていただいた。 

 

 私は68歳になったが、10年間ほどは体調の悪い時期もあった。でも、今は元気になり、今年は4作、銅版画の絵本2点、陶版画の絵本2点を並行して作っている。」 

 

 …南塚さんのお話はまだまだ深く、リアルで、お二人の共にされた時間が絵のように伝わり、参加者一同、感激しきりでした。 

 

 

大型絵本 ご紹介  「うさぎのくれたバレエシューズ」 

     安房直子作 南塚直子絵(銅版画) 

 

 ✿✿ライラック通りの会の元世話人、故小林卓さんにご寄贈頂いた大型本のご紹介 

✿✿ <絵本の読み聞かせ> 安倍久美子さん 

 

 「絵本の原型」とよく評される『うさぎのくれたバレーシューズ』。安房直子さんの素朴な物語と、色と豊かさの南塚直子さんの絵の世界。

  大型本をよくぞ入手された小林卓さん、いきなりの指名にもかかわらずたくみな、女優・安倍久美子さんの読み聞かせ、4人の絶妙なコラボでした♪ 

 

  

懇談♬・・一部をご紹介します。 リライト コウヨウさん 他 

 

Iさん:南塚さんの、ハンガリーや東欧でのお話を興味深く伺った。自分もポーランド

    に仕事で滞在していた時期のことが、とても懐かしく思い出された。 

 

KOさん:『てんぐのくれためんこ』と 『うさぎのくれたバレエシューズ』の物語

     は、“一生懸命頑張って、苦手なことができるようになる” というテーマが似

     ていると思った。 

     (私は中国から来日3年目の留学生だが、)安房作品は中国の若者にも、ず

     いぶん読まれている。安房直子の不思議でファンタジックな世界や、不安の

     描写なども、注目されている。 

 

Uさん:『うさぎのくれたバレエシューズ』の絵本の“読み聞かせ”を聞いて、安房さん

    は実際に桜で染めた色を試して、確認してから、お話を書いたというエピソー

    ドを思い出した。南塚さんが「花豆の会」の集りで話してくださったのだが、

    伺ってとても感動したことを思い出した。 

 

南塚さん:『やさしいたんぽぽ』は今、絵を銅版画でリメイクしている。この本は現在

     は絶版になっているが、同じ出版社から2018年1月に出版する予定。 

 

HAさん(世話人):ベルマーク新聞の、南塚さんが挿画を描かれた安房作品3作は、

        「西東京市中央図書館」の中の「郷土資料室」の、花豆の会が寄贈さ

        せて頂いた「単行本未収録作品ファイル」の中にある。 

 

 7月23日のライラック通りの会「うさぎ特集」の会場は田無公民館で、中央図書館とは棟続きなので、早めに行ってお読みになってはいかがでしょう。安房さんは西東京市の郷土出身の作家なので、ほぼ全作品が揃っている。私たちの会からも安房さんの単行本を100冊余寄贈した。 

 

Hさん:安房作品の中には、この『うさぎのくれたバレエシューズ』のように、にぎや

    かなシーンから、急に一人ぼっちになるシーンがよくある気がする。これまで

    安房作品をあまり読んでこなかったが、この会に出てもっともっと、読みたく

    なった。 

 

Sさん:「安房さんは、最初に絵や色のイメージが浮かんで、それから物語を書くこと

     が多いと言われていた」とのお話が、印象深かった。南塚さんの絵の立体感

     や、線の一つずつそれぞれの違いが、味わい深いと思った。 

 

Kさん:南塚さんのお話は、どれも感銘深かった。60歳のころは体調が悪かったとの

    ことだったが、今はよくなったと言われたことに勇気づけられた。自分も、ま

    だまだやれると思った。 

 

Mさん:安房さんとプライベートでもお付き合いされていたことを伺って、興味深かっ

    た。人形が好きだったこと、恥ずかしがり屋だったことなど、初めて聞いた。 

 

Aさん:南塚さんは安房作品を「絵」で表現していらっしゃるが、私たちは「朗読」で

    安房作品を表現していると思った。 

 

Nさん:安房作品の中のうさぎは、けっこう、こわいイメージの作品もあるように思

    う。私たちストーリーテラーズは、7月22日に子ども対象の会、23日にラ

    イラック通りの会で、安房直子作品の 「うさぎ特集」 、立体文学・朗読会~

    ちょっと不思議な語り芝居~をおこなう。.ぜひご参加下さい。 

 

Dさん:安房さんが養女でいらしたことをはじめて知ったが、興味深い気がしている。 

 

MAさん:中国語では、たとえば安房さんのお好きな「藍色」という言葉はないなど、

     訳しにくい言葉がある。でも、絵の表現は万国共通なので、安房さんの世界

     をそのまま楽しめる。 

     世の中には、かわいい絵や面白いだけの本が、いっぱい溢れている。子ども

     本位のお話や絵にせず、人間の気持ちをそのまま表現した作品を子どもに与

     えることは、子どもの想像性を豊かにすると思う。          

 

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第3回全体会  ~南塚直子さんをかこんで 絵本の紹介とお話と懇談~  

 

 

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日時:2017年5月27日(土)13時30分~16時(終了予定) 

会場:西東京市保谷駅前公民館 第二集会室    

参加費:1500円  定員:36名 

 

《プログラム》 

大型絵本 ご紹介「うさぎのくれたバレエシューズ」 

安房直子作 南塚直子絵(銅版画) 

✿✿ライラック通りの会世話人故小林卓さん

   ご寄贈頂いた大型本をご紹介します。

    読み聞かせ人気の高い本ですが

    桜の季節に一度は開きたくなる

     うつくしい絵本です✿✿ 

                      

お話 「安房直子さんと私」 南塚直子さん(画家) 

   同じお名前のお二人 どんなお話が展開していくのか 

   今から楽しみです。 

   南塚さんは 事前に参加者のみなさんからの質問を受けて 

   くださいますのでお聞きになりたいことがおありでしたら 

   メールでお知らせください。 

    *南塚直子さんの公式ホームページをご覧ください。 

       魅惑的な作品群に出会えます。 

                    www.naokominamizuka.com/ 

 

懇談 参加者全員で話し合います。 

    「うさぎのくれたバレエシューズ」の感想

    南塚さんのお話の感想あるいは新たな質問など

      どんなことでもかまいません。  

    楽しく語り合いましょう。   

 

今後の会の運営について、世話人からのお話もあります。 

 

参加のお申し込みは、

    ① メールで  awanaoko.lilac@gmail.com 

    ② 郵便で郵送版事務局(ネット上では非公開)までどうぞ。 

    

多くの方のご参加をお待ちしています。 

 

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今後の予定 

 

  7月23 日(日)午後2時~ 会場 ( 西東京市 ) 未定 

安房直子童話の世界~うさぎの森のおいしい話 

   安房直子さんの作品の朗読劇です。 

  

 作品 『だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ』

        『うさぎの結婚式』  

    『うさぎ屋のひみつ』 

        『雪の日のだんまりうさぎ』 

 出演  ストーリーテラーズ 

         語りと動きとヘンテコな小道具 

     物語の面白さを表現しているグループです。 

 

  ・・・・・・・・
  
                              f:id:lilac-dori:20170505195633j:plain  

                        

             ★同公演 ( 要申込 ) を、 7 月 22 日 ( 土 ) 午後 2 時~ 

               保谷駅前図書館 集会室にて行います。 

             ☆共催  西東京市図書館・安房直子記念ライラック通りの会 

             ☆申込・問合せ 保谷駅前図書館     ℡042-421-3060 

                                             

 

 

 

                                                                 

2016年度下半期(10月~3月)会計報告 

 

収入の部 

 

摘要 

金額(円) 

上半期残高 

 

53,421 

寄付(4名) 

 

24,000 

1月の朗読会 残金 

 

1,155 

送料負担(切手) 

 

492 

合計 

 

79,068 

寄付を頂いた方のお名前・金額は、ブログ郵送版のみに掲載 

させて頂き、ネットでは割愛致しますので、ご了承ください。 

 

支出の部 

 

通信費 

 

12,829 

世話人スタッフ交通費(6回× 6名) 

 

21,610 

会合費補助(5回× 9名) 

 

13,352 

事務費 

 

1,424 

合計 

 

49,215 

 

 

2017年3月31日現在残高 

 

29,853 

 

        以上 

 

 

 

盛況だった朗読会「冬の日に安房直子の心あたたまる話を聴く会」

 2017年1月21日、文京区目白台にある日本女子大学桜楓会館で開催した「冬の日に安房直子の心あたたまる話を聴く会」は、50名定員のところ、55名の方の参加がありました。

 

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1. 朗読プログラム~出演者からのひと言
1 ふろふき大根のゆうべ ~松本忍

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 皆様、あけましておめでとうございます。
私、 1935年生まれのイノシシです。猪突猛進の言葉通り、昨年あかね山で催された“ふろふき大根の夕べ”に参加してまいりました。囲炉裏の大鍋からは白い湯気がほやほやと立ち上っています。
この湯気を見たいために、私の心優しい仲間たちはふろふき大根を作るのだそうです。
安房直子の紡いだ白い魔法の世界の見聞記を、ぜひお聴き下さい。

 

 

2 秘密の発電所 ~中村悦子

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 安房さんのお話を読んでいると、いつの間にか不思議な世界に入り込んでしまいます。 そこでは動物達も気軽に声をかけてくれる―かえるも人間と同じ様な生活をしていたりして…そんなことを考えながら、次はどんな作品を読もうか楽しく探しています。

「百合の花の電気」に照らされたようなあたたかさをお届け出来たら幸いです。

 

 

3 雪の日のだんまりうさぎ ~永田陽二

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 現在は絶版の、幼年向け童話の一篇です。
「だんまりうさぎ」のガールフレンドは「おしゃべりうさぎ」。

くすぐったくなるような可愛いラブストーリーです。どうぞ童心に帰ってお楽しみ下さい。安房直子さんの作品にはいつも美味しそうな料理が出てきますね♪
 

    
4 ひぐれのお客 ~川島昭恵

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 「ひぐれのお客」のあの黒猫、大好きです。
 ちょっと生意気で、えらそうにしていて、我がままで繊細で、ちゃっかりしていて、それでいて憎めなくて。安房さんも猫がお好きだったのかしらと想像すると、猫好きの私はますます嬉しくなります。
色に音や香り、いろいろな感触が感じられて、いろんなことを猫に気づかせてもらえる気分になります。

 見えていた時のいろいろな赤を心に浮かべられて本当に楽しくなります。

 

 

5 ある雪の夜の話 ~八鍬よしこ

f:id:lilac-dori:20170328120852p:plain         f:id:lilac-dori:20170328120911p:plain                 

 りんごに夢中な私の心に飛び込んできたこの話。りんごをこよなく愛した方へ捧げるにふさわしく、
 温かく優しさにあふれたこの作品との出会いはかけがえのない宝となりました。
青色が好きでお菓子作りの得意だった安房さん。カゴを片手にりんごを探す姿を偲びながら……

 

2. 参加者のみなさんの感想(アンケートの集計)
(1)今回の企画の開催を何でお知りになりましたか。
  ① ライラック通りの会からのメ~ルや郵送によるお知らせ----4名
  ② ライラック通りの会のブログ -----3名
  ③ 出演者からの案内            ------7名

(2)今回の企画について、総合的には、どのような感想をお持ちになりましたか。
  ① とてもよかった ---- 11名
  ② よかった   ----  2名

(3)今回の企画について、お気づきの点をどんなことでも、お聞かせください。
☆ とてもすてきな会でした。他のお話も聞きたくなりました。うしろのブラインドに

 うつった木のかげもよかったです。
☆ 使われた音楽そのものは素敵。音量のバランスはもっと工夫(事前の調整)を。
 最初に入った音楽は、話の集中を途切れさせました。皆さん、安房さんの世界を楽し

 ませていただき、楽しい時間をすごすことができました。ありがとう。

 川島さん、赤の様々な匂いや景色、音を楽しみ、新しい楽しみ方を発見させてもらい

 ました。お衣装の赤もとても素敵でしたよ。
☆ 川島さんの生き生きした表情とお洋服の赤はとても印象的でした。
 イノシシもカエルもウサギさんもお話の中からたちあがってくるみたいでした。
安房さんの作品のあたたかさが伝わってきました。
☆ 季節にあった安房さんの童話を聴くことができ、心温まる気持ちになりました。

 ありがとうございました。

 朗読は一人、本で読み進める時とちがい、より情景が浮かびあがってくるような感覚

 がありました。
 時折、流れる音楽がより情操豊かに感じられました。5人の方、それぞれがステキな

 世界観を作って語っていただき、するりと安房さんのお話の世界へ入り込めました。
☆ 大変良かったです。ありがとうございました。とても、とても良かったです。
 <ある雪の夜の話>は、今まで知らないお話でした。宮沢賢治を思わせる様なお話に

 感動しました。
☆ <雪の日のだんまりうさぎ>の朗読は本当に印象的で、思わず泣いてしまいました。

 とても感動しました。
☆ それぞれの方の声や雰囲気に作品がぴったりと合っていました。CDにしてほしいく

 らいでした。最高でした。目で読むのとはまた違った魅力に出会えました。
☆ もう少し少ないほうがよい。一つ一つはよかった・・・・・
安房さんのすてきな温かい作品の朗読、楽しませていただき、本当に幸せな気持ちを

 味わいました
安房直子さんの作品、ユ~モアがありおもしろかったです。出演者の方々もよかっ

 た!
☆ 都合があり途中から聞かせていただきましたが、どの作品も温かく、心を打つもの

 で、とても良かったです。
☆ とてもステキな会でした。他のお話も聞きたくなりました。後ろのブラインドにうつ

 った木の影もよかった。
☆ <ふろふき大根のゆうべ>の紹介文は、凝りすぎ。見聞記という表現もおかしい。も

 っと単純に書いた方がいい。
☆ <だんまりうさぎ>のセリフは、原文に忠実なのだろうと思うが、独り芝居の形式で

 はそこがはっきりしない。前もって説明があった方が、分かりやすいのでは? 
 <ある雪の夜のはなし>は、よく聴くと怖い、心を締め付けられる話だと感じた。あ

 の作品を心温まる安房作品としてとりあげた理由がわからない。


(4)次回以降の企画について、ご希望がおありでしたらお書きください。参考にさせていただきます。
  ☆ またこのような会を希望します。
  ☆ 冬の午後の陽ざしがまぶしかった。
  ☆ 演劇などのかたちで朗読を聞いていただければありがたいです。
  ☆ またこのような朗読会を聞いてみたいです。

 

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3. 1月21日朗読会の会計報告
収入: 2,000円×55名=110,000円、 ご寄付5,000円×2名=10,000円
   合計 12,0000円
支出: 108,845円
 内訳:  チラシ印刷  1,470円
     チラシ送料  2,789円
     会場費    21,492円
     出演者料(各出演者によるチケット販売お礼) 40,000円
     謝礼(構成演出機材借用、照明音響操作) 30,000円
     参加者用ペットボトルお茶代 4,860円
     会合費(リハ日スタッフ昼食おにぎり+本番日打合せ弁当代補助) 7,478円 
残金: 1,155円(寄付金と共にライラック通りの会会計へ入れる)

                                    以上

 

ライラック通りの会・朗読会のご案内と2016年度上半期の会計報告

1. ライラック通りの会・朗読会を開催いたします。

冬の日に安房直子の心あたたまる話を聴く会

構成演出:永田陽二

 

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プログラム:

1. ふろふき大根の夕べ~松本忍

2. 秘密の発電所~中村悦子

3. 雪の日のだんまりうさぎ~永田陽二

4. ひぐれのお客~川島昭恵

5. ある雪の夜のはなし~八鍬よしこ

 

日時:2017年 1月21日(土)13時半~15時半

場所:桜楓会館1号館 1階講義室(安房さんの母校日本女子大学の同窓会館)

   文京区目白台2-8-1 

   *JR目白駅より徒歩15分、都営バス(学05、白61)5分 

   *地下鉄副都心線 雑司が谷駅3番出口より徒歩7分

   *地下鉄有楽町線 護国寺駅4番出口より徒歩15分

参加費:2000円 

定員:50名    

定員に達しましたので、閉め切らせていただきました。多数のお申し込みをいただき、ありがとうございました。

(参加ご希望の方は、メールにて事務局まで、お早めにお申し込みください。

  なお、出演者のお知り合いの方は、その方を通してお申し込みください。)

  

2. 会計報告

1. ライラック通りの会 2016年度上半期(4月~9月)の会計報告

収入

摘要

金額(円)

前期残高

37,448

寄付

30,000

カンパ

4,000

送料負担(切手)

82

4月9日全体会残金

10,500

9月の会残金

14,000

合計

96,030

寄付をいただいた方々 10,000円2名 5,000円2名 

カンパをいただいた方々 2,000円2名

*寄付、カンパをいただいた方々のお名前は、昨年度と同様に、

 年度末の「ブログ印刷版」紙上に掲載させて頂きます。

 

支出

摘要

金額(円)

謝礼

11,220

通信費(ブログ郵送版ほか)

5,873

世話人,スタッフ交通費(8回×3名)

10,016

会合費補助(6回×3名)

15,500

合計

42,609

 

2016930日現在残高 53,421

 

2. 4月9日の全体会の会計報告

収入

摘要

金額(円)

参加費(1500円×17名)

25,500

 

支出

摘要

金額(円)

謝礼(2名分)

15,000

 

残高 10,500円

 

3. 9月たちばなゆきさんの会の会計報告

収入

摘要

金額(円)

参加費(1000円×19名)

19,000

 

支出

摘要

金額(円)

謝礼

5,000

 

残高 14,000円

 

注)2と3の残高は、上記のライラック会の会計に計上しています。

                             以上

 

1月の会「冬の日に安房直子の心暖まる話を聞く会」 出演者募集のお知らせ

 

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下記の要領で、1月の会の出演者を募集しています。

 

1. テーマ 
 
「(仮)冬の日に安房直子の心暖まる話を聞く会」
 演出・構成 永田陽二さん

2. 日時
 
1月21日(土)13時半開演、前日の20日に朝からリハーサル

3.
 会場
 桜楓会館(日本女子大学同窓会館)、リハーサルも同会場
 (JR目白駅から徒歩13分、又は都バス5分、追って詳細)

4.
 出演者ならびに作品名
 
 4~5名を公募 1人20~25

昨年の8月の会と同様、プロまたはセミプロの方の応募をお待ちしています。
時間制限とタイトルに合う安房作品を選んで、作品名とともにご応募ください。
応募者多数の場合は、演出・構成の永田陽二さんと世話人で調整させていただきます。

5.
 会費および出演料
昨年度の8月の会と同様、当日の会費は2000円を予定
出演料は、ご自身で呼ばれた(チケット販売された)観客の人数分×1000円

 6.
 公募締切と申し込み先
 10
月31日(月) 

ライラックの会のメールアドレスへ、郵送の場合は事務局宛にお申し込みください。

 

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たちばなゆきさんによる安房直子作品の朗読と懇談 ご報告 2016年9月4日

 

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<朗読 北風のわすれたハンカチ>

 ~どなたか音楽を教えて下さい。お礼はたくさんします~

 なんと、やさしく、あたたかい声なんでしょう。安房さんの自然の世界がぱーっと開けました。そして、カタカタ、カタカタ、トントントン・・・、思わず、熊と一緒に耳を澄ましてしまいました。初めてのお客に心うきうきして接待している熊の様子が、手に取るように分かり、映像の世界に入ったようです。

 北風が持ってきたトランペットの音色は、不思議なほど悲しくさみしい、まるで自分の心のようだ、と思う熊。それでも、音楽にあこがれ、まって、まって・・・

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 北風のおかみさんのバイオリンのメヌエットは、~ほそい糸がふるえて生まれる、ひとつひとつの音は、銀色のはしごをつくっていくのです。熊は、さびしい心をもったまま、その音楽のはしごを、ずんずんのぼっていけばよいのです。すると、さびしい心は、ふっと軽くなって・・・「音楽を聞いてると、心が月までとどくんだな、きっと。」            

 バイオリンの音色が、ひとりぼっちの熊のさみしい心を、こんなにも幸せにしてくれる、なんと見事な表現でしょう!

 北風のおかみさんも去り、さらにさみしくなった熊の前に現れたのは、青い馬にのった青い少女でした。イメージは、さらに広がります。女の子のもっている青いハンカチでの幸せな時間もつかの間、女の子も去り、泣きたいほどさみしさがました熊。でも女の子がわすれていった<青いハンカチ>で熊の心は一変します。

 この思いがけない展開に、熊と同じように私たちも、とっても幸せになれました。

 

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<懇談会>

 ~心にしみいるような朗読を聞き、しばらくは放心状態に・・・・・・

        そして、ひとりひとり、熱い思いが語られました~ 

  • ハンカチは、中国では馴染みがない。祖父との接点で、涙をふくもの、特別なも

    のとして使われる。ハンカチで作者が伝えたい事は、さみしさ、一人のさみしさ

    ではないか(中国からの留学生)

  • 安房さんの作品・・・心に音が残っている。いろいろな音、本物のように聞こえる。                          
  • 安房さん大好き!特に、ハッピーエンドが好き。女の子とホットケーキを食べる場面が好き。いつも明るくめげない熊。女の子との別れ、もっと、もっとさみしい。でも、(女の子のわすれた青いハンカチで)最高の眠りに入れた。幸せな熊の冬ごもり。 

  あたたかさ、やわらかさにつつまれた。

  • 読んでも、聞いても気持ちがいい。こんなに面白い作品はない。
  • 自分で読むのと、聞くのと、ぜんぜん世界が違う。
  • とてもいい気分になれ、とても良い一日でした。
  • 聞く世界は違う。ゆっくりした。青が好き。青の中にも、冷たい青とほっとする青がある。 
  • 橘さんの朗読は、第一声から広がる。目に見えないもの、自然の偉大さが、現実で体験できる。心の動きが止まってしまった、その~こころ~に必要。 
  • お芝居を見ているよう。
  • 自然の音を感じ取る。いろんな感情を感じ取れる。
  • 厳しい現実 <ズドーンと、お礼はもらう>も隠さずに、逃げずに表現。耳の中にハンカチを入れる ⇒ すごいアイディア。ゆっくり読む、素敵な言葉が心の中に入り、良さがよくわかる。
  • 熊の声、明るく、かわいい。北風のお父さんのイメージ、そんなにも悪い人ではない。楽器へのせつない願いから➡本当の音楽は、自然の音、それがしみわたる。
  • たちばなさんの朗読は、ソフトで音域広い。熊は、安房さん自身。大人なのだが、子どもっぽい、マジシャンでもある。
  • 安房さんの作品は、見えないものを見えるように、聞こえないものを聞こえるように表現している。
  • 今日のポスターや予告ブログでの、仁藤眞理子さんのさし絵、(安房さんは)気に入ったと思う。何度も読んだが、今日、更に新鮮に感じた。言葉を一つずつ、ていねいに注目して読む。ふと、女の子は、ハンカチを忘れたのではなく、熊のためにおいていったのかな、と思った。
  • 亨さん(安房さんのご子息)が、最近、楽器をやってみたいと話されていました。
  • 安房直子の作品は、小学三年の時に読んだ。子どもの心が曲がらない。この作品を広めていきたい。
  • 西東京市で、~安房直子クラブ~を開催しています(4~5名)。身近なところから広めていきたい。
  • すごくいやされた。いやな思い(言葉で傷つけられる)がいやされる。~メヌエット~のところの表現は、イラストのイメージ。心にしみた。
  • 読んで感動しました。~泣きたいのをじっと我慢して~別れがわかっていながらラストの、数をかぞえる熊の心。声を心に届けるということが、たちばなさんの朗読でよくわかりました。
  • 安房さんの感性の豊かさ。安房作品の中にあるさみしさ、は何だろう?と気になっていた。さみしさ⇒雪、木の葉にも音がある。自然の音に気づかされた。
  • 自分の生活と重なって聞けて、よかったな~。自分で読むと、ただの熊になってしまっていた。
  • 安房作品は、心はいくつになっても成長するんだな、と気づかされた。子どもは、アニメに偏る。熊の様子や青い色が目に浮かびます。テレビでもこのような作品を取り上げてほしい。
  • 登場人物が先生(たちばなさん)にのりうつっている。
  • 野菜を育てているが、野菜に声掛けをすると、~おいしいよ~とか返事がかえってきます。自然と一体になれるのです。

 

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 <懇談会での たちばなさんのお話しをまとめました>             

一音一音大事に読む。言葉には魂がある。安房さんの作品は擬音が多い。雪の音、キキョウの揺れる音=見なくてもわかる。日本人は音に繊細な民族。音と心。音によって心理が変わる。安房さんは、日本語の音の響きの良さがわかっている。だから、音を大事に大事におくりたい。美しい言葉を伝えたい。(イメージをおくる)

  • 五感をとぎすますということ=聞こえない音に耳をすます=本当に感じる、本当ににおう。現代人が忘れているこのことを、安房作品は気づかせてくれる。
  • 自分の心の中に入っていくキーワード。

   :ハンカチ~大事なことに気づかせる一つのきっかけ

   :北風の父母~世の中の現実を教えるための存在。時間の大切さ、世の

         中の仕組みを学んだ上での心が自立していく物語。

  どう感じた?心の持ち方⇒ばらばらだった心がまとまってくる。

  • 心が満たされる=どういうことなのか?何に救われるのか?

   :自然の中の音を作品を通して感じてもらえる。

  • 言葉・声は相手への贈り物。人間関係をきずくのにとても大切。

   :声はいろいろに描ける。受け取り方もいろいろ。

   :明日への希望にもなれば、人を陥れることにもなる。

 

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たちばなゆきさんによる安房直子作品の朗読と懇談の開催のお知らせ

 

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     安房直子記念~ライラック通りの会の皆さま

   暑さが厳しいですが、お変わりありませんか?

 9月の会のお知らせです。ご参加をお待ちしています。

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 たちばなゆきさんによる~朗読と懇談     

   安房直子「北風のわすれたハンカチ」

        9月4日(日)14時~16時半

  西東京市保谷駅前公民館 第2集会室(西武池袋線

  参加費1,000円 参加申し込みは下記にどうぞ。

   メール:awanaoko.lilac@gmail.com

 

                たちばなゆきさん

       朗読療法家・ナレーター・カウンセラー

      放送では、語り手としてNHKの朗読・

                                  ドキュメンタリー番組に多数出演。

  「心に響く声のふしぎ」をテーマに、

                                         朗読公演活動をされています。

   

  たちばなゆきさんからのメッセージ

 「北風のわすれたハンカチ」はとても素敵な作品です。

         ふだん見えなかった  世界が物語りを通して、

         薄いベールの向こうに見えてきます。 

         ぜひ、ご一緒に心遊ばせてみませんか。

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